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霞(聡)は街を歩き、いろいろ探索してみた。
そこは、どこからどうみても自分の住んでいる街に似ているのだが、
どことなく違っていた。

コンビニがあるはずの場所がクリーニング屋になっていたり、
パチンコ屋があるはずの場所にスーパーがあったり、
10階建てのビルが何もない空き地になっていたり
・・・・・・・と、どこか違っていた。

知っているのだが知らない街・・・・・・霞(聡)は何度も
違和感を覚えた。

そうしているうちにもすっかり日が暮れてしまった。

「ああ、もう日が暮れてしまったのか。仕方ない、家に帰るか。
・・・・・・。」

霞(聡)は足を止めた。

「そうだ、俺、どこに帰ればいいんだ?」

『この街』には自分の家がないことに気がついた。

「くそっ、幽体離脱さえできればな、なんとかなったのに
・・・・・・・なぜ、できなくなったんだ・・・・・・。
あああっ、寒っ、身体が冷えるぜ。」

時間とともに外気は下がり始め、霞(聡)は身体が震えていた。

「こうなったら仕方ない。『もうひとりの木下霞』を脅して
彼女と成り代わるしかない。」

霞(聡)は霞の住む家に向かうことに決めた。
だが、霞の家に向かう途中、彼女の親友の大山香織とバッタリあった。
セーラー服を着ており、どうやら学校からの帰りらしい。

「あら、霞ちゃんじゃない?こんな時間にどうしたの?」

「ああっ、いや、ちょっと塾で忙しくてね。」

「そうなんだぁ~。私も今日学校で用事があって遅くなっちゃった。
良かったら、どこか寄り道しない?」

「うん、いいよ。」

霞(聡)は霞の口調で言った。
他に行く当てもない霞(聡)は香織についていくことにした。

二人は近くにあるコンビニに立ち寄ることにした。

「あれ?こんなところにコンビニなんてあったっけ?」

「何言ってるの、霞ちゃん。ずっと前からあるよ。」

「あはは、そうだっけ・・・・・・・それなら、いいんだけど。」

「まったく、へんな霞ちゃん。」

霞(聡)は自分の住んでいた街とよく似ている『この街』をつい
うっかり間違えてしまった。

二人は雑誌などを読んだりして時間を潰した。

そしてコンビニから出て解散したときだった。

「じゃあ。またね。霞ちゃん。」

「うん、ばいばい。」

「うぐっ、ああああああっ!!!」

香織は急に身体が震え始め、大きな悲鳴をあげた。

「おい、大丈夫か・・・・・・・・大丈夫?香織ちゃん?」

霞(聡)は慌てて香織のそばに近寄った。
香織は身体が震えており白目を向いていたのだが、すぐに回復した。

「へぇー、これが香織の身体かぁ~、俺が考えていた以上に胸大きいな~。」

香織は胸に手を当てながら、小声で言った。

「か、かおりちゃん?」

「・・・・・・大丈夫よ、霞ちゃん、心配してくれてありがとう。ふふふ。」

香織は不適な笑みを浮かべながら言った。

「それなら良かった、じゃあ、またね。」

「あっ、待って・・・・・・・。もう少しだけ付き合って。行きたい
ところがあるの。」

「・・・・・・うん、いいよ。」

霞(聡)は行くあてもなかったため、香織についていくことにした。
二人は夜の暗い道を歩き続けた・・・・・・。